バイオトイレの値段はどれぐらい?本体価格や維持費の相場、費用を安く抑えるための方法も紹介

バイオトイレの導入を検討している方にとって、最も気になるポイントのひとつが「値段」ではないでしょうか。環境にやさしく、水を使わずに処理ができる点から注目されているバイオトイレですが、本体価格や設置費用、さらには維持管理費など、実際にかかるコストは想像しにくいものです。
とくに、建設現場や仮設イベント、災害対策用などで導入を検討している場合、「購入すべきかレンタルがいいのか」「初期費用はいくらかかるのか」といった具体的な疑問を抱えることも多いのではないかと思います。
この記事では、これからバイオトイレの導入を検討している方に向けて、バイオトイレの販売及びレンタル事業を行う株式会社メイクリーンが、バイオトイレ本体の値段から設置工事費、維持費、購入とレンタルの違い、さらに費用を安く抑えるための方法までわかりやすく解説します。
バイオトイレの値段と維持費の目安
バイオトイレを導入する際にまず知っておきたいのが、本体価格や設置費用、そして日々の維持費です。これらのコストは製品のタイプや設置場所、用途によって大きく異なります。とくにキャンプ場や観光地の常設トイレとして導入する場合は、初期費用だけでなく長期的なランニングコストも視野に入れた検討が必要です。
こちらでは、バイオトイレ本体の値段の相場、工事費に含まれる内容、年間の維持費まで、導入前に知っておくべき費用の目安を詳しく解説していきます。
バイオトイレ本体の値段はいくら?グレード別の価格比較
バイオトイレ本体の値段は、グレードや機能によって大きく変動します。一般的な相場としては、100万円~500万円程度です。
たとえば株式会社メイクリーンが取り扱うバイオトイレ「バイオミカレット」は、小型の省スペース機では税込価格で380万円前後、処理能力が高いモデルや、2室タイプの機種になると400万円から600万円ほどです。
バイオミカレット価格表
製品名・品番 | 処理能力 | 販売価格(税込) | 寸法(mm) | 特徴 |
---|---|---|---|---|
BM25-I型 | 30回/日 | 3,894,000円 | W850xD2,000xH2,720 | 杉チップ方式、密閉型 |
BM30-I型 | 40回/日 | 3,773,000円 ※レンタル可 | W1,000xD2,270xH2,650 | 消臭性◎、手間が少ない |
BM40-I型 | 50回/日 | 4,180,000円 | W1,000xD2,200xH2,795 | 高処理性能+簡単管理 |
BM40-II型 | 50回/日(2室) | 4,972,000円 | W1,900xD2,200xH2,795 | 男女別対応可の2室構造 |
BM60-II型 | 70回/日(2室) | 5,786,000円 | W1,900xD2,200xH2,795 | 高耐久+ダブル処理槽 |
一般的に、強化された排気システムや耐候性の高い外装材が使われているモデルでは、値段は高くなる傾向にあります。一方、災害備蓄用や数日だけ使用する前提のモデルであれば、仕様が簡易的なため値段もそれほど高くならない場合も。
また、電源が不要なタイプや、おがくずを自動で攪拌する機能付きなど、細かな仕様の違いによっても値段が異なります。導入を検討する際は、使用目的と必要な性能を明確にしたうえで、複数のモデルを比較することが大切です。
バイオトイレの本体を選ぶ際には、値段だけを見て選ぶのではなく、処理能力・メンテナンス頻度・設置環境への適応性といった視点でも総合的に判断しましょう。予算に合わせた最適なグレードを選ぶことが、無駄のない導入につながります。
設置工事の費用相場と含まれる内容
バイオトイレを購入した場合、本体のほかに必要となるのが設置工事の費用です。この設置費用もまた、条件によって異なりますが、一般的には5万円〜30万円程度が目安となります。もちろん、設置する環境が整っているかどうかで作業内容が変わり、それに応じて費用も変動します。
バイオトイレの設置工事は、電源を確保するための工事が主になります。
設置場所や状況によっては、基礎ブロックの新設などによる追加費用がかかる場合がありますが、一般的な仮説水洗トイレと違って、排水管や水道管を通す下水道工事も不要なため、大がかりな設置工事は必要ありません。
ただし、設置工事費用には「出張費」「現場調査費」「人件費」なども含まれる場合もありますので、見積もり時に内容を確認しておくと安心です。設置費が予算に大きく影響する場合には、施工業者との事前相談や現地確認を必ず行い、追加費用が発生しないようにすることがポイントです。
年間の維持費・ランニングコストの目安
バイオトイレは水を使わずに排せつ物を処理するエコなシステムですが、完全に「維持費ゼロ」というわけではありません。主なランニングコストには、電気代、おがくずや杉チップなどの資材の補充費用、消耗部品の交換、そして定期メンテナンス費用などが挙げられます。
一般的な法人向けバイオトイレの場合、年間の維持費は10万円前後が相場です。月額に換算すれば数千円程度で、一般的な仮設水洗トイレよりも維持費が抑えられます。
換気ファンや撹拌モーターといった機械部品を使うタイプでは、数年に一度の部品交換が必要になる場合があります。こうしたメンテナンスも含めて、年間費用を見積もることが大切です。
定期的な管理を怠ると処理能力が落ちたり、臭いの問題が生じたりするため、継続的なメンテナンス体制もセットで考えておくべきです。
購入とレンタル、値段で選ぶならどっちが得?

バイオトイレは初期投資が大きくなる傾向があるため、導入の際に「購入すべきか、レンタルにするべきか」で迷う方は少なくありません。
実際、使用期間や使用頻度、予算、導入目的によって最適な選択肢は大きく異なります。長期利用を前提とする場合と、短期イベントや災害備蓄などスポット的な利用では、コスト構造がまったく変わってくるため、慎重な比較が必要です。
こちらでは、購入とレンタルのそれぞれの費用感やメリット・デメリットを具体的に解説しますので、ニーズに合った導入方法を選ぶための判断材料にしてください。
購入した場合の費用とメリット・デメリット
バイオトイレを購入する最大のメリットは、長期的に見たときのコストパフォーマンスです。たとえば、400万円のバイオトイレを5年使用すれば、年間あたりの本体コストは80万円程度に抑えられ、レンタルよりも割安になる可能性があります。また、自社保有となるため、必要なときに自由に使える点も利便性が高いです。
一方で、購入には初期投資が大きくかかることがネックになります。本体代のほかに設置工事費が必要となり、初期費用が500万円を超えることも。さらに、メンテナンスや消耗品の補充も自社で管理する必要があり、専門的な知識や体制が求められます。
また、使用しない期間が長くなると保管スペースの確保や劣化防止対策も必要になり、実質的なコストが増すこともあります。設置環境によっては、保管時の温度管理や湿度調整が求められる場合もあり、維持の手間は決して軽くありません。
購入を検討する際は、「長期間にわたって頻繁に使用するかどうか」が最大の判断基準です。建設会社が常設現場に導入するケースや、キャンプ場などの施設に常設する場合には購入が向いています。
ただし、使用頻度が少ない、または数か月単位の短期使用が主である場合は、購入ではコストが割高になる可能性があるため、レンタルを検討するほうがコストメリットがある場合もあります。
レンタルの値段と契約条件のチェックポイント
バイオトイレをレンタルする場合の最大のメリットは、初期費用を大幅に抑えられる点にあります。レンタル料金の目安は月額10万円前後で、期間が短ければ短いほど総費用を抑えやすくなります。イベントや短期の建設現場など、一時的な利用には最適な選択肢です。
レンタルには設置や撤去、定期的なメンテナンス、消耗品の補充がすべて含まれている場合が多く、契約内容によってはほとんど管理の手間がかかりません。特に保守が含まれていれば、利用するだけで済むため、非常に利便性が高いといえます。
ただし、「最低契約期間」が設定されている場合などは、1か月未満では割高になる場合がありますので、契約条件については事前に販売業者に確認しておきましょう。
さらに、トラブルがあった際の対応範囲も契約によって異なります。たとえば、自然災害による破損や故障時の修理対応が含まれていない場合、思わぬ追加費用が発生することもあるため、契約内容はしっかり確認しましょう。
レンタルは、「短期間・小規模・メンテナンス不要で導入したい」といったケースに非常に適しており、とくに短期イベントや展示会、工事期間が限定された現場には最適です。
ただし、長期的に見ると累積費用が購入より高くなることもあるため、「何年間使用するのか」「どれくらいの頻度で使用するのか」を明確にしてから選択するのがよいでしょう。
バイオトイレ導入時にかかる全費用の内訳と注意点

バイオトイレを導入する際には、本体の値段だけでなく、設置費用や維持管理にかかるコスト、消耗品の費用など、さまざまな支出が発生します。特に法人での導入となると、長期間の使用や多人数での利用を想定することが多いため、初期費用だけに注目してしまうと、後々想定外の出費に悩まされる可能性もあります。
ここでは、バイオトイレ導入時に必要な各費用の内訳と、それぞれに潜む見落としがちなポイントを詳しく解説します。見積もりの内容を正しく把握し、余計なコストを避けるための判断材料としてお役立てください。
見積もりに含まれる項目と見逃しがちな追加費用
バイオトイレの導入にあたって販売業者から提出される見積書には、さまざまな費用項目が含まれています。一般的な見積もりには、バイオトイレ本体の値段、設置工事費、運搬費、初回の資材(おがくず等)費用、そして場合によっては現地調査費などが明記されます。しかし、これらの基本項目だけではすべての費用を網羅していないケースも多いため注意が必要です。
たとえば、設置場所が狭小地や傾斜地などの特殊な環境である場合、追加の基礎工事費や搬入作業費が発生することがあります。また、冬季など寒冷地で使用する場合には、凍結防止対策が必要となり、その費用が追加されることもあります。
電源が確保できない場所では、発電機やバッテリーの準備が必要になることもあり、これも予算外の支出となる可能性があります。
また、初期購入費用の見積もりに含まれないものとして、設置後の保守点検やおがくずや杉チップの継続購入費用があります。導入後に思わぬ追加費用が発生しないよう、事前に販売業者に確認しておくことが大切です。
見積もりを比較する際には、価格の合計額だけを見るのではなく、各項目がどこまで含まれているかをチェックし、「トータルでいくらになるのか」を意識して判断することが重要です。費用の透明性を重視する姿勢が、後々のトラブル回避にもつながります。
メンテナンス契約とその費用はどれぐらい?
バイオトイレは、おがくずや杉チップの交換や処理槽の管理、部品の点検など、定期的なメンテナンスが不可欠です。特に法人利用では、トイレの稼働停止が業務や設置した施設運営に大きな影響を与えるため、安定稼働を維持するためのメンテナンス契約を結んでおくことが非常に重要です。
一般的なメンテナンス契約には、「定期点検」「部品交換」「おがくず・杉チップ補充」「故障時の出張対応」などが含まれており、内容によって料金が大きく異なります。相場としては、月額3,000円〜8,000円程度が目安で、年間に換算すると3万〜10万円前後のコストが想定されます。
点検頻度は契約内容によって異なりますが、年に1回が一般的です。また、使用人数が多い施設ではより頻繁な点検が求められる場合もあるため、契約内容もそれに応じて柔軟に調整する必要があります。とくに処理槽内の撹拌機や排気ファンなど、電動部品を含むタイプでは、消耗品の摩耗チェックや修理対応が含まれているかどうかをしっかり確認しておきましょう。
なお、バイオトイレの構造や設置場所によっては、専門業者でなければ対応が難しい作業も多いため、導入と同時にメンテナンス契約が可能であれば、セットで検討すると良いでしょう。万が一の故障時にも迅速に対応してもらえる体制を整えておくことで、現場の安心感が大きく向上します。
価格だけでなく、対応スピードやサポート内容も含めて、トータルでのコストパフォーマンスを見極めることが大切です。
おがくず・杉チップ交換にかかるコスト
バイオトイレにおいて、排せつ物を処理するために使用されるのが「おがくず」や「杉チップ」といった木質素材です。これらの資材は、排せつ物の水分を吸収し、嫌な臭いを抑え、さらに微生物分解を助ける重要な役割を果たします。しかし、使用に応じてこれらの資材は徐々に劣化・減少していくため、定期的な補充や交換が必要になります。
一般的な相場としては、おがくず1袋あたり500円〜1,000円前後、杉チップは若干高めで3,000円〜10,000円程度です。バイオトイレ本体のスペックをはじめ、使用頻度によって必要量は異なりますが、おがくずであれば3〜4ヶ月、杉チップであれば2年程度の交換が目安です。
交換頻度は多くはありませんが、保管場所の確保や、補充作業にかかる人件費も意識する必要があります。特に法人の場合、補充のタイミングを管理し、担当者を決めて運用体制を整える必要があるため、単純な物品コスト以上に「手間のコスト」も見過ごせません。
バイオトイレのランニングコストは、「資材費」と「管理体制」に大きく左右されるため、見積もり段階から継続費用も含めて検討するのがよいでしょう。
バイオトイレの値段を安く抑えるための3つの方法

バイオトイレの導入には、さまざまな費用が発生しますが、工夫次第でコストを大きく抑えることも可能です。特に法人利用の場合、複数台の導入や長期使用を前提とすることが多いため、価格交渉や支援制度の活用が結果的に大きな節約につながります。
ここでは、実際に使える「費用削減の3つの方法」を具体的に解説します。見積もりの取り方から補助金の活用法、中古バイオトイレの導入まで、現場で実践できる節約テクニックを網羅しています。
複数社に見積もりを依頼する
バイオトイレを導入する際、最も基本かつ効果的な節約方法が「複数社から見積もりを取る」ことです。これは、単純な価格比較だけでなく、サービス内容や保証範囲の違いを可視化するという意味でも非常に有効です。
たとえば、同じ製品でも商品を取り扱う業者によって本体価格が異なることは珍しくありません。在庫状況などによっても差が出ることもあるため、複数社から見積もりを取ることがおすすめです。
また、設置工事費や運搬費、メンテナンス契約の料金体系にも違いがあり、見積もりの合計額だけを見ると一見安く見える販売業者でも、内容が不十分で後から追加費用が発生することも。逆に、初期費用はやや高くても、年間保守費が含まれている販売業者の方がトータルで安く済むこともあります。
見積もりを比較する際のポイントとしては、以下の3点が重要です。
- 見積書に費用項目が細かく明示されているか
- 設置や撤去に関する諸費用がすべて含まれているか
- メンテナンス・消耗品補充の内容がどこまで対応されているか
これらをもとに、総額だけでなく「実質の支出」を比較するようにしましょう。
見積もりを複数取る手間を惜しまず、情報を整理して比較検討することが、バイオトイレ導入コストを大幅に削減する第一歩になります。
補助金・助成金を活用する
バイオトイレのような環境配慮型設備の導入に対しては、自治体や国の制度によって補助金や助成金が支給されることがあります。特に、災害備蓄や防災拠点への設置、建設現場でのエコ対応といった目的で導入する場合には、積極的に利用できる制度が整備されています。
補助金・助成金制度を活用することで、バイオトイレの導入費用の1/2〜2/3が補助対象になることも。補助対象となるのは本体の値段だけでなく、設置工事費や周辺機器の費用も含まれる場合があるため、申請すれば数十万円単位での節約が可能になります。
また、企業規模や導入の背景によっては、国が支給する中小企業向けの省エネ支援制度やSDGs推進支援金の対象となる場合もあります。こうした情報は自治体のホームページや、商工会議所などを通じて入手できます。
補助金・助成金の申請には、申請書類の提出や導入目的の明記、見積書の添付、場合によっては設置前の現地調査などが必要になりますが、その労力に見合う大きな金額が戻ってくるため、バイオトイレの導入にあたっては積極的に活用しましょう。
注意点としては、申請期限や予算枠が限られていることが多いため、導入を検討し始めた時点で早めに情報収集を始めることが重要です。また、補助金・助成金を使って導入した設備は一定期間の使用義務がある場合もあり、申請前に制度の詳細を確認しておくようにしましょう。
中古バイオトイレも検討する
バイオトイレの導入コストを抑えたい場合、中古品の活用も有効な選択肢の一つです。とくにイベントや建設現場で短期間だけ使用された製品は、状態が良好でありながら価格が新品の半額以下で提供されていることもあり、コスト面でのメリットは非常に大きいです。
しかし、中古品を導入する際には注意点もあります。まず、保証が付いていないケースが多いため、購入後に不具合が発生した場合のリスクは自社で負担する必要があります。
また、電動部品や処理槽などの見えない部分の劣化状態を事前に確認することが難しいため、できれば専門業者に状態を点検してもらうか、整備済みの製品を選ぶのが安心です。
信頼できる販売業者から購入することも重要で、「整備・清掃済」「動作確認済」「保証付き」などの明記がある中古品を選ぶことで、トラブルのリスクを大きく軽減できます。導入後のメンテナンス体制や部品の供給可否も、事前に確認しておくとより安心です。
まとめ|バイオトイレの値段だけでなく、トータルコストで比較を

バイオトイレの導入に際して、最初に注目されるのはやはり「値段」ですが、本体の値段だけで判断してしまうと、導入後に思わぬ出費や管理上の手間に直面することがあります。
だからこそ、バイオトイレ本体の値段に加えて、設置工事費、維持費、管理コスト、使用頻度、設置環境などを総合的に考慮する「トータルコスト」での比較が重要です。
バイオトイレの導入を検討する場合、購入かレンタルか、あるいは新品か中古かといった選択肢のなかで、どれが最も合理的かを見極めるには、単純な金額だけではなく、使用目的や必要な管理リソースとのバランスを考慮する必要があります。また、補助金・助成金制度や見積もりの工夫によってコストを大きく削減することも可能です。
本記事では、バイオトイレ本体の値段の相場から導入時の注意点、費用を抑えるための具体策までを網羅的に解説しました。
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