バイオトイレは倉庫の中に置ける?搬入方法・臭い対策と設置事例

倉庫の中にトイレがなく、そのたびに建物の外や離れた事務所まで行ってもらっている。かといって、倉庫内に水道や排水管を新しく引くとなると、工事の費用も期間もかさみます。
そこで候補に挙がるのが、給排水の配管をつながずに使えるタイプのバイオトイレです。ところが調べてみると「屋外用」と書かれていて、倉庫の中に置いてよいのか、入口から運び込めるのか、臭いがこもらないかと、次々に疑問が出てきますよね。
当社が取り扱うバイオトイレ「バイオミカレット」も、屋外での使用が基本です。それでも、搬入経路・床・電源・換気といった条件を確認したうえで、倉庫の中に設置した実績があります。
この記事では、倉庫など建物の中にバイオミカレットを置くときに確かめておきたいことを、気になる順にまとめました。実際に倉庫内へ設置した事例もあわせてご紹介します。
株式会社メイクリーン
この記事は、バイオトイレの販売・レンタル・導入支援を行う株式会社メイクリーンが監修・執筆しています。現場での導入経験をもとに、わかりやすく解説します。
バイオミカレットは条件を満たせば倉庫内にも置ける|確認したい5つの条件
倉庫内へ物理的に設置できるかは、主に次の5点を確認します。
| 確認すること | 目安 |
|---|---|
| 搬入経路 | トラックごと建物に入れるなら、入口の高さ約4m・天井の高さ約8m。入口が低くても、建物の外で降ろしてフォークリフトなどで運び込める場合あり |
| 床 | 水平で、本体重量を支えられる強固な設置面 |
| 電源 | AC100V(使用できる電圧は95〜105V) |
| 換気 | 排気が倉庫内に滞留しないこと |
| 設置スペース | 本体の寸法に、階段・扉の開閉・作業のスペースを足した広さ |
本体の大きさと、倉庫内への運び込み方
バイオミカレットは、便器と処理槽、それを囲む個室(ブース)が一体になったトイレです。大きさは小さな物置ほどで、1室タイプなら幅約1m・奥行約2〜2.3m・高さ約2.7m。重さは機種によって500kg〜950kgあります。




搬入経路や床などの条件を満たせば、倉庫内まで運び込むことは可能。入口が低くトラックごと入れない建物でも、屋外で本体を降ろし、フォークリフトやハンドリフトで屋内へ移動できる場合があります。
トラックごと建物に入れる場合の高さの目安
バイオミカレットは、クレーン付きトラック(ユニック車)で運び、クレーンで吊り上げて据え付けます。トラックごと建物内へ入れる場合は、車上から本体を吊り上げる高さが必要になるため、当社では入口の高さ約4m以上・天井の高さ約8m以上をひとつの目安にしています。
入口が低い倉庫での運び込み方
入口が低い倉庫では、建物の外でクレーンを使って本体をいったん降ろし、そこからフォークリフトやハンドリフトで屋内へ移動させます。
当社の倉庫内設置事例では、水平なコンクリート床の上をフォークリフトやハンドリフトで移動しています。外で降ろす場所から設置場所までの床に、大きな段差や傾き、土の部分がないかを確認しておいてください。
あわせて、使うフォークリフトなどが本体の重量に対応していること、旋回・移動できるスペースがあることも確認します。
搬入前に測っておきたい5つの寸法
本体が通れるかどうかは、次の寸法で決まります。
- 入口の幅と高さ:本体の幅・奥行きと高さが通るか
- 通路の幅:フォークリフトに載せた状態で通れるか
- 曲がり角:本体の奥行きがあるため、角で向きを変えられるか
- 段差:フォークリフト・ハンドリフトで越えられるか
- 設置場所の天井:本体の高さに加えて、余裕があるか
寸法を測るときは、レンタル対応のBM30-I型(幅1,000mm×奥行2,270mm×高さ2,650mm)を目安にしてください。機種ごとの寸法は製品情報に図面をご用意していますので、ご確認ください。
撤去するときも同じ経路で運び出すことになるため、設置後に棚や設備でふさがれない経路を選んでおくと安心です。

屋内での臭い対策|臭いにくい仕組みと換気

処理と換気が正常に機能している状態では、強い悪臭は出にくいのがバイオミカレットの特徴です。倉庫内に設置した事例でも、お客様から「ニオイがしない」と評価をいただいています。ただし屋内では、排気が建物内にこもらないよう、換気条件の確認が欠かせません。
汲み取り式より臭いが出にくい理由
汲み取り式の仮設トイレでは、し尿をタンクにためることが、臭いが出やすくなる一因です。ためておく期間が長くなるほど、タンク内の臭いが気になりやすくなります。
一方、バイオミカレットは、し尿を液状のまま長期間ため込みません。処理槽内で微生物による分解と水分処理を進め、さらに撹拌や換気で処理槽内の状態を保つことで、臭気が強くなりにくい仕組みです。
ただし、利用回数が多すぎる、水分状態が崩れる、換気ファンが正常に動かないといった場合は、臭いが出ることがあります。屋内では、トイレ本体だけでなく、建物側で排気がこもらないかどうかも確認のポイントです。

屋内設置で大切な換気の考え方
バイオミカレットは、換気ファンで処理槽内の湿気と臭気を排出しています。屋外なら排出された空気はすぐに外へ流れていきますが、屋内では建物の中に残りやすくなるため、倉庫内に置く場合は、排気が倉庫内に滞留しないよう、建物の換気を十分に行ってください。
屋内だと、臭いが気になって芳香剤を置きたくなりますよね。室内に置くこと自体は問題ありませんが、当社ではおすすめしていません。香りで覆ってしまうと、不調で臭いが出はじめたときに気づきにくくなるためです。
臭いが気になったときは、香りで隠すより原因を確かめるほうが、早く解決につながります。
臭いが出たときに確認したい5つの項目
バイオトイレが臭うのは、処理槽の中や排気がうまく働いていないサインです。確認したいのは、利用回数、水分状態、換気・排気、電源や撹拌の動作、異物・洗剤の5つ。使いすぎで水分が増えた場合だけでなく、長く使わずに媒体が乾燥した場合や、換気ファン・排気が正常に機能していない場合にも臭いが出ることがあります。臭いに気づいたら、当社にご連絡ください。
給排水工事は不要|建物側で確認したい床・電源・スペース
バイオミカレットは、給水管や排水管、浄化槽へつながずに使えます。建物側で確認しておきたいのは、次の3つです。
床:水平で強固な設置面が条件
バイオミカレットは機種によって500kg〜950kgあるため、コンクリート床でも耐荷重は建物ごとに確認してください。
電源:倉庫内のAC100Vを使うのが基本
バイオミカレットが使用できる電圧は、95〜105Vの範囲です。
倉庫内に電源がない場合、排気の出ないポータブル電源も候補です。ただし、バイオミカレットは24時間通電を前提に処理能力が設定されているため、必要な出力と通電時間を確保できるかは個別にご相談ください。
スペース:本体の寸法に階段・扉・作業分を足す
本体の寸法に加えて、次のスペースを見込んでおいてください。
- 出入り口の前の階段(2段が標準)
- 扉を開け閉めするスペース
- 点検や媒体の交換作業をするスペース
建物内に置いたあとに気をつけたい4つのこと
設置してからの使い方は、基本的に屋外と同じです。そのうえで、屋内だからこそ意識しておきたい点があります。
利用人数と1日の回数に合った機種を選ぶ
バイオトイレには、1日に処理できる回数の上限があります。倉庫で働く人数と1人あたりの回数から、1日の利用回数を見積もって機種と台数を決めてください。上限を超えて使い続けると、分解が追いつかず臭いの原因になります。
掃除と投入物のルールを守る
便器は水拭きか、微生物に影響しない専用洗剤で掃除します。酸性・アルカリ性の洗剤は使えません。床は中性洗剤でも大丈夫です。処理槽には、し尿とトイレットペーパー以外のものを入れないよう、使う人にも伝えておきましょう。倉庫内のごみや消臭剤も入れてはいけません。
電源の扱いは通常の使用中と長期休止で分ける
通常の使用期間中は、処理能力を保つため24時間通電が基本です。一方、連休や長期休業などで数日以上使わない場合は、通電を続けることで媒体が乾燥することがあります。長く使わない予定があるときは、電源を入れたままにするか切るかを自己判断せず、事前に当社へご相談ください。
搬出の経路を残しておく
撤去するときや、移動させるときに使う経路です。設置後に荷物や棚でふさがないようにしておくと、あとで困りません。
倉庫内にバイオミカレットを設置した事例
屋内でも「ニオイがしない」と好評

建物の中にバイオミカレットを設置した事例です。屋内で使い続けるうえで気になっていた臭いについて、お客様から「ニオイがしない」と評価をいただきました。
バイオミカレットは、トイレの真横に事務所を置く現場も多い製品です。倉庫内でも、作業場所や事務スペースの近くに置けるため、トイレのために建物の外へ出たり、離れた場所まで歩いたりする手間を減らせます。
バイオミカレットの機種と仕様
機種は、倉庫で働く人数から見積もった1日の利用回数に合わせて選びます。寸法と重量は、搬入経路や床を確認するときの目安にしてください。
| 品番 | 処理能力 | 販売価格 (税別) | レンタル料 (税別) | 寸法(mm) | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| BM25-I型 (1室) | 30回/日 | (税込 3,894,000円) | – | W850xD2000xH2720 | 最も小型な省スペース機 |
| BM30-I型 (1室) | 40回/日 | 343万円 (税込 3,773,000円) | 82,000円 (税込 90,200円)/月 | W1000xD2270xH2650 | 最もメンテナンスしやすくコスパ一番 |
| BM40-I型 (1室) | 50回/日 | (税込 4,180,000円) | – | W1000xD2200xH2795 | 最も処理能力が高い1室タイプ |
| BM40-II型 (2室) | 50回/日 | (税込 4,972,000円) | – | W1900xD2200xH2795 | BM40-I型と同じ処理能力 |
| BM60-II型 (2室) | 70回/日 | (税込 5,786,000円) | – | W1900xD2200xH2795 |
- 自治体や国の補助金が利用できる場合があります。詳しくは 補助金・助成金の解説 をご覧ください。
- 部材価格の高騰に伴い、BM25-I型・BM40-I型・BM40-II型・BM60-II型の4機種については、現在メーカーと販売価格を協議中です。最新の価格については、お問い合わせください。なお、BM30-I型は在庫品に限り、表示価格で販売しております。
臭いが気になる屋内設置なら、処理槽の素材も見ておきましょう。バイオミカレットの処理槽はステンレス製で、し尿が直接タンクに触れない構造のため、臭いが染みつきにくくなっています。
レンタル機のBM30-I型は、人感センサーで利用を検知し、トイレから離れると自動で撹拌するため、撹拌ボタンの押し忘れも起きません。
実機の見学も受け付けています。撹拌の様子や処理槽の状態、在庫があればレンタルから戻った機体まで確認可能。製品の構造や実際の状態を見てから導入を検討したい方は、見学時に臭いの程度もあわせてお確かめください。
お問い合わせの際に「入口の幅・高さ」「通路の幅」「設置予定場所の写真または図面」「利用予定人数」が分かると、設置できるかどうかと機種を判断しやすくなります。
よくある質問
- 事務所のすぐ横に置いても大丈夫ですか?
-
バイオミカレットは、トイレの真横に事務所を置く現場も多い製品です。処理と換気が正常に機能していれば強い悪臭は出にくいため、搬入・電源・換気などの条件を満たせば、倉庫内の事務スペースの近くへの設置も検討できます。屋内では、排気が建物内にこもらないことを確認してください。
- 電源はどこから取ればいいですか?
-
倉庫内のAC100V電源を使うのが基本で、使用できる電圧は95〜105Vの範囲です。倉庫内に電源がない場合にポータブル電源を使うときは、必要な出力と通電時間を確保できるかを個別にご相談ください。
- 設置したあとで場所を移動できますか?
-
条件を満たせば移動は可能です。当社では、水平なコンクリート床の上をフォークリフトやハンドリフトで移動した実績があります。使う機器が本体重量に対応していること、通路幅・旋回スペース・段差・移動先の電源など、確認することが多いため、実際に移動するときは事前に当社へご相談ください。
- 汲み取りは本当に不要ですか?
-
バイオミカレットでは、液状のし尿をバキュームカーで定期的に汲み取る作業は基本的にありません。処理槽内でし尿を処理しますが、媒体(杉チップ)の交換・回収や機器の点検は必要です。
まとめ|条件を確かめれば、倉庫の中にもバイオトイレは置ける

屋外での使用を基本とするバイオミカレットも、搬入経路・床・電源・換気の条件を確認したうえで、倉庫内に設置した実績があります。入口が低い倉庫でも、外でトラックから降ろしてフォークリフトやハンドリフトで運び込む方法があり、倉庫内に設置した事例では「ニオイがしない」と評価をいただきました。
屋内で気持ちよく使い続けるために押さえるのは、建物の換気を十分に行い排気をこもらせないこと、1日の利用回数に合った機種を選ぶこと、長く使わない期間の電源の扱いを事前に相談しておくことの3つです。
倉庫の中にトイレを置きたいとお考えの方は、建物の図面や入口の寸法をお知らせください。設置できるかどうか、どの機種が合うかをあわせてご案内します。

